沖縄の魅力は「キレイな海」、「青い空」、「オリジナリティのある食べ物」などたくさんあります。
しかしもっとディープな沖縄を知りたいのであれば、伝統芸能・工芸に関する情報も持っておくべきです。
ここでは、沖縄に訪れる人が絶対に知っておくべき7つの伝統をご紹介します。
代表的な沖縄の伝統芸能 4つ
エイサー
「沖縄の伝統芸能と言えば?」と本土の人に聞けば、ほとんどが「エイサーでしょ!」と答えるのではないでしょうか。
沖縄県でも特に中部で盛んだと言われるこのエイサーは、主に6〜9月がシーズンとなっており、祖先の霊を送迎するために行われる伝統行事です。
本土で行われる「お盆」に近い行事かもしれません。
エイサーは主に、大太鼓、締太鼓、イキガモーイ(男手踊り)、イナグモーイ(女手踊り)、隊の先頭に立つ旗頭、隊や観客を盛り上げるサナジャー、という7つの役割に分かれています。
これに地方・地謡と呼ばれる三線弾きが加わることで、アップテンポでダイナミックなエイサーという芸能が作り出されます。
近年では、観光客用に体験できるサービスやビジネスも増えてきているので、本土だけでなく海外の人にもますます知られている伝統芸能です。
琉球舞踊
名前に「琉球」と付いていることからも分かる通り、琉球王国の時代に生まれた伝統芸能です。
琉球舞踊の起源は諸説あり、1404年に中国と琉球王国が国交を結んだ後、国王の代替わりの際に送られてくる中国からの使者、冊封刺(さっぽうし)を歓迎するための踊りがはじめだとする説が一般的です。
この琉球舞踊には、実は2つのスタイルがあることはあまり知られていません
古典舞踊と雑踊り
古典舞踊は先ほど説明した冊封使を接待するための踊りで、私たちがテレビやネットなどで見るような優雅で形式的な踊りです。
そのため古典舞踊は「宮廷舞踊」とも呼ばれます。
一方、雑踊りは、庶民の生活や思いが反映された庶民芸能です。
優雅な古典舞踊に比べてポップで軽快な踊りが特徴で、庶民の自由な心情が感じられます。
沖縄には本格的な琉球舞踊を見て楽しめるお店があるのはもちろん、実際に踊って体験できる施設やサービスもあります。
豪華でカラフルな衣装は、着るだけで一生の思い出になりますし、特に若い人にとっては他にはない「インスタ映え」する写真を撮れる機会になるでしょう。
八重山舞踊
八重山諸島は、沖縄本島から約400km離れたところにある日本最南西端の島々です。
八重山に数ある伝統芸能の1つである八重山舞踊は、農耕儀礼の1つとして豊作の感謝と祈りを捧げる踊りとして伝えられてきました。
先ほど紹介した、宮廷舞踊である琉球舞踊に比べると衣装や踊り方などの見た目は少し地味に写りますが、それが八重山舞踊の特徴であり魅力です。
踊り手や弾き手が無表情で粛々と踊る様子には、どこか神がかった雰囲気が感じられるはずです。
「本島以外のコアな沖縄の伝統を知りたい!」という人は特に、実際に見て体験することをぜひオススメします。
アンガマ
アンガマは石垣島・八重山に伝わる伝統行事で、旧盆の時期に行われます。
あの世からの使者であるウシュマイ(お爺)とウミー(お婆)が、ファーマーと呼ばれる子どもを連れて島の家を訪ねていく、というユニークな行事です。
練り歩く行列は20〜30人にもなるため、八重山の中でも比較的大きなイベントとして受け継がれています。
訪問先の人たちと面白おかしく問答をしたり、三線や太鼓や笛を鳴らして踊ったりしながら、賑やかな時間を過ごします。
また、「質問をする側は顔を隠さなければあの世に連れていかれる」というミステリアスな言い伝えもあるため、子どものいる家族やカップルでも楽しめる行事となっています。
島の唄者が観光名所で歌っています!素晴らしい映像と歌で癒やされてください!
踊り・舞踊以外の伝統 3つ
沖縄には踊りや舞踊といった伝統芸能以外にも非常にたくさんの伝統があります。
シーサー
「沖縄と言えばシーサー!」と思い浮かべる人も多いでしょう。
シーサーは、沖縄の伝統的な獅子の像のことを指します。
シーサーは沖縄の文化や信仰に深く根付いており、主に門や屋根の上に飾られます。獅子の顔をしたシーサーは、邪気や災いを追い払う守護の役割を果たすと考えられています。
一般的に、左の口を開けたシーサーは邪気を吸い込み、右の口を閉じたシーサーは良い運気を守ります。
また、シーサーは力強く、勇敢なイメージを持ち、沖縄の伝統的な芸能や行事にも登場します。沖縄の風景には欠かせない存在であり、多くの人々に愛されています。
琉球ガラス
明治時代に日本本土から来たガラス職人によって伝えられたことが始まりで、次第に沖縄独自の技術や製品となっていったのが、琉球ガラスです。
当時はお酒などを飲む生活用品として使われていましたが、沖縄が観光地化するに従って伝統工芸やブランドとしても知られるようになっていきました。
三線(さんしん)
三線は中国福建省で生まれた「三弦」という楽器が元になった弦楽器です。
三線の歴史からも、琉球がいかに中国と深く関わっていたかがわかります。独特の音や蛇皮が貼られた外見は、「これぞ沖縄!」と言えるほど、沖縄を象徴する楽器として日本全土に知られています。
エイサー、琉球舞踊、三線、など、沖縄の伝統は現地に足を運べば実際に体験できるものばかりです。
観光や旅行で沖縄本土や石垣島などを訪れた際には、ここで紹介した知識を参考にしながら、ぜひチャレンジしてみてください。