前々回に引き続き石垣島の地鶏の料理についての遊びの研究です。
石垣島には色んな種類の動物が飼われていますが全部食料に出来る鳥や生き物がほとんどです。
地鶏といってもニワトリ、烏骨鶏、黒鳥チャボなど、が多いです。
全部もとは外来種ですが、その中でも、キジとクジャクは害鳥扱いで、私も免許持っていますので駆除に協力しています。
石垣島の地鶏の料理法
さて、まず生きた地鶏を〆てしっかり血抜きをして鶏ガラと肉に分けます。
鶏ガラでスープを取るのですが・・・・味が安定しません。
澄んだスープと白湯スープ
火加減で澄んだスープと白湯スープになるのですが、難しいのは白湯スープなんです。
出来立てはすごくおいしい!!
けどすぐに油が分離し、スープもなんとなく酸味が出る・・・
どうすれば味も安定し時間が経っても劣化しないようにできるのか??と白湯スープの研究が始まりました。
白濁している理由は鶏の脂分が乳化しているからです!
乳化しやすくなるためには皮や足に多く含まれるゼラチン成分が助けてくれることはわかっています。
実際、皮や足が溶け出すころに白濁は強くなり、
「お!始まった!!」
と足の表面の皮が溶けて崩れるまで煮込んだスープはとてもおいしいのですが、スープが冷めると分離し白かったスープはなんだか茶色に変色します。
なんで?なんで??と思って調べてみると、
どうやらゼラチン成分が崩れ、酸化してしまってるようです。
白湯スープを成功させるためには
- ゼラチン成分が崩れすぎない程度にいい感じに保ったままスープに溶けていないとだめ。
- あまり長時間煮込むと酸化して味が劣化するから長すぎるのもだめだ。
- ゼラチン成分が溶け出しやすく、乳化が持続しやすくするためには何かを加えたほうが良いかも??
と、以上の課題が見つかりました。
これらの課題をうまくクリアするために今迄の色々な人から聞いた知恵や自分が経験したことを踏まえて生かしてみることにしました。
鶏ガラを煮込んで一番最初に出るものは脂です、次に肉の旨み、終盤になってゼラチンが溶け出し、油と肉の旨みが乳化によって融合します。
すべてが同時期に混合すれば脂や旨みの酸化・劣化がなくゼラチン成分が崩れることなく融合するのでは?とうことと、早くゼラチン成分が溶け出すようにするには?ということで少量の酢を加えてみることにしました。
もう一つ加えたのは泡盛
こっちの豚の角煮は必ずと言っていいほど泡盛を加えます。
そうすると味はまろやかになり柔らかく仕上がります。
理由は何となくですが、アルコールのおかげで水と油が融合しやすくなってるのでは??
と考え白湯スープに何らかのいい作用が期待できたからです。
味が劣化しにくい白湯スープを目指し調理開始です!
煮込む時間に差をつけて鶏皮・足・脂・肉の旨みが出るタイミングを同時にすることを目指します。
最初に煮込み始めたのはもちろん鶏皮と足です。
別鍋で骨と肉の部分を弱火でじっくり炊いていきます。
皮と足を炊いてる鍋に少量の酢を加え、肉と骨の鍋に泡盛を入れて炊きます。
それそれ3時間が過ぎたところで2つのスープを合わせるといい感じです。
けど、これが答えではなく、その状態で冷まして分離しなければおk!さらに酸味が出なければ大成功ということなのです。
その結果、結構いい感じでした。
「結構」と、つけたのはやはり出来て直ぐにはかなわない部分もありますが、比較的味が保持できたといった感じです。
アラカルト
最近は鶏に恵まれているので、以前作っていた北京チキンを改良するためチトひと手間加えました。
北京チキン
以前は蒸していただけですが、やはりカリカリとした皮を包んでこその北京チキン!
今年から作り始めた山ちゃんの手羽先をヒントに蒸した地鶏を揚げてみました。
お!いい感じ!けど・・・蒸すと全体的に小さくなるし、皆にいきわたらない・・・そだ!
北京ダック風
豚でも北京ダック風に食べるのがあった!!
同じ手順でトロトロになるまで蒸して、冷まして、素揚げしました。
表面カリカリ中はトロトロ!
それを甘味噌ときゅうりとねぎを合わせて春巻きの皮でくるんで食べる!
いいじゃないか!!
以前は薄餅を作っていましたが上手くいかず、トルティーヤで代用しましたがボリュームがありすぎるので春巻きにしました。
そしてまた食事会ですね!!
ナムル
ナムル?って言っていいのか?
野菜の白出汁とごま油和えです。
手羽先だから揚げ
一度蒸した手羽先だから揚げてもあっさりしています。
芋チップス
芋チップスは隠し味の米原の塩がいい感じです。
冷麺はサラダ
冷麺はサラダともスープともいえる良い立ち位置の料理ですね。
参鶏湯
参鶏湯です。
親鶏はこれが一番合うかなって気がします。
マンゴーアイス
毎度おなじみ台湾かき氷と久しぶりのマンゴーアイスですね。
前日仕込みをしっかりやったおかげで当日は慌てることなく皆で飯が食えました。
料理は楽しいですねそして皆が喜んでくれるのがまたうれしいことです。