沖縄県内で一年をとおして最も気温が高くなるところは石垣島です。
冬に石垣島へ旅行する場合どのような服を用意すればいいの?とよく聞かれるのですが、
暑さ寒さの感じ方は個人差がありますので、はっきりと言い切れません・・・
石垣島の冬の天気は曇りが多い
夏は当然ですが、冬でも日中は23℃近くあって、朝方の最低気温も13℃くらいです。
個人差もありますが、カーディガンやウインドブレーカーを羽織るくらいで良いと思います。
基本的に石垣島の冬の天気は曇りが多いのですが、いったん陽が射すと気温も上がります。
ただ、いくら気温が高いとはいっても、冬の石垣島は特に北風が強いので体感温度は下がります。
もし心配なら少し厚手の羽織れる服を一着用意しておいてください。
また、体感温度計算サイトもありますので、参考にしてみてはいかがでしょうか。
沖縄県内では石垣島が一番気温が上がる
さて、冒頭でも話しましたが、なぜ沖縄県内では石垣島が一番気温が上がるのでしょうか。
その理由は黒潮にあります。
気温が高い理由?原因は黒潮!!
石垣島は、沖縄県の中でも南に位置し、すぐ近くには暖かい海流で知られている黒潮が流れているため、海水温も高く、地上の気温も必然的に上がります。
ただ、ここ数年の夏場の気温を見ると、石垣島より那覇の気温が高くなっていますが、これは、那覇市内の都市化が進み地面からの熱反射の影響が大きいと考えられます。
黒潮は与那国島と台湾の間を流れる海流です。
そうなると黒潮に近い与那国島のほうが気温は高いんじゃないの?
と思われるかもしれませんが、実は与那国島は一年をとおして風が強く、風が強いと気温は下がる性質を持っているので、石垣島のほうが気温は高くなるのです。
そうそう、せっかくなので黒潮についてもう一つお話を。
黒潮は暖かく水蒸気を出す
日本最西端にある与那国島では年に数回、台湾(直線距離で約130Km)を肉眼で見ることができます。
台湾は高さ3,000メートル級の山脈が連なっているため毎日見えても不思議ではないのですが、黒潮は暖かく海水面も蒸発しやすく、一年をとおして空気中には多くの水蒸気が含まれています。
この水蒸気が壁となって年に数回しか見えないのですね。
東京から富士山を見る場合も同じで、夏は湿度が高く水蒸気が多いので見えにくいですが、冬は湿度が低く乾燥しているため毎日のように見えるわけです。
では、もう一つオゾン層のお話を。
石垣島とオゾン層の関係
オゾン層は高度10~50kmの成層圏に存在して、皆さんもご存知のとおり紫外線を吸収してくれます。
オゾン量を他府県と比較してみると石垣島は量が少ないです。
オゾンの特徴として、紫外線の量が多いほど、たくさんのオゾンが作られるわけですが、そうなると疑問が生じますよね?
石垣島のように低緯度に位置する場合、太陽からのエネルギーも強く紫外線の量も多いので、たくさんのオゾンが作られるんじゃないの?と思うかもしれません。
ここで、ちょっと話を大きくしますね。地球というのは、全体を平均化する働きをします。
例えば暖かい大気や海流は北へ向かい、冷たい大気や海流は南へといった感じです。
赤道付近では、北半球からの北風と南半球からの南風がぶつかり空気が上昇します。(※実際の風向は南北ではありませんが、わかり易くするためここではそうします)
上昇した空気は、行き先を失い北へ流れて(南半球では南へ流れます)、日本の高緯度地方へ下降してきます。
ここでピン!と来た方もいるのではないでしょうか。
そうです。
オゾン量が少ない
いくら石垣島の上空で強い太陽のもとオゾンが作られても、この大気循環により空気もオゾンも高緯度地方にある東北や北海道へ運ばれてしまうため、オゾン量も年間をとおして少ないのです。
とはいえ、夏場は大気循環の影響も小さく、他府県もオゾン量も少なめですが(それでも石垣島のほうが少ない)、冬になると大気循環が大きくなって、より高緯度にある紫外線の弱い北海道の方がオゾン量は増えるのです。
なので、冬の石垣島では基本的に曇りの日が多いですが、少しでも陽が射すと肌がジリジリする感じがするわけです。
よくオゾン層破壊という言葉を耳にすると思いますが、これは産業等によりオゾン層が破壊され気温上昇につながっているわけで、石垣島のオゾン量が少ないのは大昔からの自然現象です。